茨城の米卸売業者(米農家)コラム

米を農家や卸業者から仕入れるメリットは?デメリットなども解説

米を農家から直接仕入れるのはメリットもありますが、リスクが大きくなるデメリットもあります。もし仕入れのリスクを減らしたい時には、卸業者の利用もおすすめです。

卸業者と農家のどちらかを選ぶ時、費用だけで選ぶのは得策ではありません。リスク面も考えて農家にするか業者にするかを選ぶようにしましょう。

1.米を直接農家から仕入れるメリットは?

農家から直接お米を仕入れると、安く買えたり新鮮なものが手に入ったりとメリットも大きいでしょう。ただ1つの農家だけを仕入れ先にすると、天候不順で手に入らなくなる可能性などデメリットもあります。自分も直接仕入れをしたいと思われた時には、メリットとデメリットとの両方を参考にしてみてください。

1-1.仕入れ費用が抑えられる

直接農家から米を仕入れると、仲介業者を通さない分手数料がかからず、安くすむのは大きなメリットです。少しでも仕入れ価格を安くしたいなら、直接購入するのが一番安いでしょう。価格競争が激化している昨今では、仕入れ値が安くすむのは大変ありがたいでしょう。

1-2.仕入れ先が目で確認できる

米を購入する時に気になるのが原産地や品種などです。米の袋には品種や産地、精米した日付、販売元の会社名などが載っていますが、これらの情報から特定の個人を見つけるのは難しいでしょう。その点、直接取引では農家の人と直接交渉するので、仕入れ先もはっきりしています。何か問題が起きた時にも、直接対応できる点もメリットです。

1-3.直販だから新鮮

普通のお店やスーパーでは、実際に米が店頭に並ぶまでに色々な順路を通るので、新米でも本当に新鮮とは限りません。どんなに新鮮さを売り文句にしても、時間がかかるのが欠点です。もし直接農家と取引ができれば、産地直送の新鮮なお米が手に入ります。取れたてのお米が食べられるのも大きなメリットでしょう。

2.米を直接仕入れるとデメリットも

米を直接農家から仕入れると、メリットもたくさんありますが、デメリットも確認しておく必要があります。デメリットの多くはリスクによるものなので、これから直接仕入れを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

2-1.良い農家に出会えるとは限らない

農家の方は十人十色ともいえるほど、色々な方がいらっしゃいます。そのため同じ品種でも味が違うのもよくあることです。もし栽培技術のある農家に出会えれば良いお米を手に入れられますが、初めから見つかるとは限りません。とくに農薬の有無については判断が難しく、農家の言葉だけを信じるのは危険です。

本当に良いお米を仕入れたいなら、まず判断できる基準を見つけましょう。その上で、時間と労力をかけて信頼できる農家を探すことが重要です。

2-2.仕入れ数が一定になる

農家から直接仕入れる時には、小ロットで買うことは難しいでしょう。そのため毎年決まった量のお米を仕入れないといけません。もしお米が売れないと不良在庫を抱えることになり、仕入れのリスクが高いのも直接契約のデメリットです。

また新米で仕入れても売れ残った場合は古米になり、価値がどんどん下がっていきます。たとえ農家で在庫を抱えてもらえたとしてもネズミなどの被害にあうこともあり、こちらも万全ではありません。仕入れのリスクを考え、安易に直接取引をしないことも大切です。

2-3.出来が悪い年もある

米は天候に左右されやすいので、あまりよい米が取れない年もあります。出来がよい年はお互いにメリットが生まれますが、出来が悪いと買う側には大きなリスクになります。もし出来が悪い年に農家から買い入れをやめれば、二度とその農家と取引はできません。また出来が悪い場合には当然米も売れないので、仕入れのリスクは大きくなります。

3.卸売業者を仲介した場合のメリット

卸売業者は昨今減少しつつありますが、それでも一定の数が残っているのは業者ならではのメリットがあるからです。仲卸業者が仲介することで、以下のようなメリットが生まれます。

3-1.品質の良いものが手に入る

仲卸業者は、ずっと同じジャンルの商品を取り扱っているので目利き能力が高いでしょう。商品が良い物なのか悪い物なのかを見抜いてくれるので、商品も良いものが手に入ります。自分に目利き能力がある場合は必要ありませんが、たいていの方は相場もわからないことが多いでしょう。

そんな時に卸業者が仲介してくれれば、良い品質の米が手に入る可能性も高くなります。

3-2.天候に左右されにくい

天候によって米の出来が悪い場合も、店によっては一定数の仕入れが必要です。ただ個人で仕入れをしている場合は、天候によっては商品が手に入らない場合もあります。そんな時も卸業者が仲介してくれれば、独自のネットワークで仕入れを確保してくれます。

とくに飲食店経営の方は、仕入れが滞ると店が開けられないため、卸業者は大変貴重な存在です。

3-3.プロの情報を得られる

プロの仲卸業者には、米などの青果情報も集まります。情報に常にアンテナを張っているため、個人では知りえない情報などにも明るいでしょう。米は品質以外にも品種などさまざまな要素で情報が欲しいところです。そこで卸業者を仲介すれば、プロの目線でアドバイスをくれるのも大きなメリットでしょう。

4.オンライン直販サービスが便利?

米を農家から仕入れる際に、どこの農家の米の品質が高いか、または美味しい米なのかなどの情報は探すだけでも骨が折れる作業です。もし情報を手っ取り早く得たいなら、オンライン直販サービスの利用がおすすめです。

オンライン直販サービスでは、さまざまな農家の情報が網羅されており、初めてでも利用しやすい点が魅力でしょう。サイトにもよりますが、農家と直接コンタクトも取れるので、ネットも上手に活用してみてください。

5.まとめ

米を農家から直接仕入れることのメリットやデメリット、卸業者に頼んだ時のメリットなど、疑問が少しでも解消されたでしょうか。卸業者はプロですから、さまざまな情報を持っています。コストを安くしたいなら、直接取引もおすすめです。ただリスクを減らしたいなら卸業者の利用も考えてみてください。

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