茨城の米卸売業者(米農家)コラム

プロが実践しているお米の美味しい炊き方のコツと注意点とは?

お米は素材そのものがどれだけいいものだとしても、炊き方次第では美味しさが変わってしまいます。せっかくのお米をできるだけ美味しく食べたいと誰もが思っているのではないでしょうか。

そこで今回は、プロの方が実践しているお米を美味しく炊くためのコツや注意点についてご紹介します。

1.準備すべきアイテム

まず美味しくお米を炊くためには、事前に必要となるアイテムを用意しておくとスムーズに行うことができます。用意が難しければ仕方がありませんが、できる限り用意をするといいでしょう。

1-1.ボウル

お米を炊く際に、無洗米でなければまずはお米を洗わなければなりません。その際にほとんどの方が炊飯器の釜を使っているかと思いますが、美味しく炊くためにはそれでは不十分となります。釜を使ってしまうと、釜の内部に細かい傷がついてしまい、炊飯機能も若干劣化してしまう原因にもなるのでおすすめできません。そこで必要となるのがボウルなのです。これなら気兼ねなくお米を研ぐことに専念することが可能になります。

1-2.ザル

ボウルとセットで使用することになるのがザルです。ボウルだけでもお米を研ぐことは可能ですが、研ぎ水を捨てる際に、ボウルだけですと手や指の隙間などからお米が水と一緒に流れ出てしまうことがあります。せっかくのお米を無駄にしてしまうのはもったいないので、ザルを使用することによってお米の流出を防ぎつつ研ぎ水だけを確実に捨てることができるようになります。

ザルにもさまざまな素材のものが存在しますが、お米が割れてしまいにくいプラスチック製のものがおすすめです。

2.計量と研ぎ方

お米を炊く際に、何合分炊くのかを決めることになりますが、そのときにいかに正確にお米の分量を量るかが非常に重要となってきます。お米と水、この分量によってお米の美味しさはどうとでもなってしまうのです。

普段は計量カップを使って大まかに量っているかもしれませんが、正確に量ることによってどれだけ変わるのかということをまずは実感してみるといいでしょう。お米を量る際には、キッチンスケールを使って正確なグラム数を確認するようにしましょう。1グラムのズレでも美味しさに直結します。1合は150グラムですので、お米を入れる容器の分も差し引いてきっちりと量ります。

2-1.水の選び方・使い方

続いて大事なのが水です。お米を研ぐ際にも使用しますし、最終的に炊く際にもお米の分量にあった量の水を使用することになります。

まず研ぐ際に使用する水ですが、硬度にこだわりましょう。水には硬度という要素があり、その値によって軟水や硬水などに分類されます。美味しくお米を炊き上げるのであれば、断然軟水がおすすめです。硬水では含まれているミネラル分が多いため、お米がパサパサとした仕上がりになってしまうのです。硬度でいえば50度以下となります。

研ぐ際のコツは、はじめにお米に対して水をかける際には、さっとかき混ぜたらすぐに水を切るようにしましょう。お米は水分をすぐに吸収するため、はじめのときの最も汚れた水分を吸収することで美味しさが減少してしまうのです。2回目以降はお米を掴んで離すというソフトな研ぎ方をし、最後にしっかりと水気を切ります。

3.浸漬と蒸らし

お米を研ぎ終えたら、そのまま炊飯に入る方が多いかもしれませんが、美味しくお米を炊くためには『浸漬』は欠かすことのできない最大のコツといっても過言ではありません。その際の水の量としては、お米1合に対して190グラムがベストです。

常温ではなく、冷蔵庫の中で放置するようにしましょう。浸漬状態のまま60分間待ちます。この一手間によってお米が水分を吸収し、ツヤツヤかつふっくらとした仕上がりになるのです。ただし炊飯器によっては炊飯スタート後に浸漬も含まれている可能性があります。そうなると過剰に浸漬してしまうことになりますので、事前に炊飯器の仕様を確認しておくようにしましょう。

炊飯が完了したら、蒸らしの時間を設ける必要があります。炊きたてのお米は少しベチャベチャとした状態になりますが、蒸らしの時間を設けることによって、蒸気として上がっていた水分をお米が均一に吸収します。その結果、お米の一粒ひとつぶが膨らみハリが出ますので、もっちりとした仕上がりになるのです。

目安としては、炊飯完了してから10〜15分です。炊飯完了後にすぐに蓋を開けてしまいたくなる気持ちを抑えて、そのくらいの時間が経過してから空けるようにしましょう。この蒸らしに関しても、炊飯器によっては炊飯完了までの工程として含まれている可能性があります。その場合は炊飯完了の時点で蒸らしも完了していることになりますので、あらかじめ確認しておかなければなりません。

4.美味しく炊くための注意点とは

美味しくお米を炊くための注意点ですが、お米を研ぐ際は、優しく丁寧に行うようにしましょう。お米を研ぐ際についついゴシゴシと力を込めて強く研いでしまいがちですが、それではお米が割れてしまったり素材の良さを損なってしまったりすることになります。あくまで表面の汚れを落とすことが目的ですので、お米そのものにダメージを与えないよう丁寧に行うようにするといいでしょう。

また浸漬や蒸らしなどが炊飯器の仕様として含まれているかの確認をしておくことも大切です。近年の炊飯器は進化を遂げていますので、2重で行っていたということのないようにしなければなりません。

5.まとめ

事前に準備をした上で、今回ご紹介したコツと手順どおりにすることによって、お米の美味しさを最大限引き出すことが可能となります。普段の炊き方とコツを実践した炊き方とで味の違いを実際に比べてみてはいかがでしょうか?これでご飯を食べるのがこれまで以上に楽しみになるはずです。ぜひお試しください。

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